つるはしを振るっている連中

「誰れか俺れのやつを間違って着とるんじゃないんか。」ますますいらいらした。負け惜みを云う。「どこにぬいだったんだい? ぼんやりすな。」「どこちゅうことがあるかい。ここだい。」「ボヤッとしとるからだ。今に生命までがかッぱらわれてしまうぞ。戦地にゃ物に代りはねえんだぞ。」 つるはしを振るっている...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 09:03 am  

他の兵士達

 一方で掘りかえされる黄土は、他の兵士達の手によって、麻袋《マアタイ》に、つめられる。 兵士は顔を洗うひまもなかった。頑丈な、蟇《がま》のような靴をぬいで、むせる[#「むせる」に傍点]足を空気にあてるひまもなかった。部署につくと同時に作業は初まった。 黄土にふくらんだ、麻袋は、工場の前へ、はこば...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 09:02 am  

兵士達には部署がきめられた

 婦人はまた声をあげて、嬉しさとなつかしさをかくそうとせずに泣いた。 兵士達には部署がきめられた。部隊は別れ別れになった。一部は、蛋粉《たんぷん》工場へ向けられた。一部は福隆火柴公司《フールンホサイコンス》へ向けられた。一部は正金銀行へ向けられた。 銃をかつぎ、列伍を組んで、彼等はそれぞれ部隊長...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 09:01 am  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0153 sec.

http://cdukweb.com/